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健全化判断比率と資金不足比率を公表します
健全化判断比率と資金不足比率の公表について
2025年10月1日
健全化判断比率は、財政破たんを未然に防止することを目的として、地方公共団体の財政の健全化に関する法律に基づき算定が義務付けられたもので、財政の健全度を判断するものです。
具体的には(1)実質赤字比率、(2)連結実質赤字比率、(3)実質公債費比率、(4)将来負担比率の4つの指標で判断し、それぞれ「早期健全化基準」と「財政再生基準」が設けられています。
4つの指標のうち1つでも「早期健全化基準」を超えると早期健全化団体となり、財政健全化計画の策定等が義務付けられます。
更に将来負担比率を除く3つの指標のうち1つでも「財政再生基準」を超えると財政再生団体となり、財政再生計画の策定等が義務付けられるほか、地方債の発行が制限されることとなります。
また、公営企業会計(水道事業)については、(5)資金不足比率の算定が義務付けられており、「経営健全化基準」を超えた場合、経営健全化計画の策定が必要となります。
令和6年度決算に基づく本町の財政健全化判断比率と公営企業会計の資金不足比率は下記のとおり、いずれの比率も基準を下回っています。
健全化判断比率(単位:%)
実質赤字比率 | 連結実質赤字比率 | 実質公債費比率 | 将来負担比率 | |
---|---|---|---|---|
令和6年度 令和5年度 |
―(△7.79%) ―(△4.81%) |
―(△16.45%) ―(△12.38%) |
6.2% 5.9% |
―(△67.5%) ―(△93.3%) |
早期健全化基準 | 15.00% | 20.00% | 25.0% | 350.0% |
財政再生基準 | 20.00% | 30.00% | 35.0% |
※( )内の数値は、マイナス数値を参考までに表示しています。
※各比率がプラス数値に大きくなるほど財政運営が深刻化していることを表します。
資金不足比率(単位:%)
水道事業会計 | 資金不足比率 |
---|---|
令和6年度 令和5年度 |
―(△96.16%) ―(△120.4%) |
経営健全化基準 | 20.00% |
※( )内の数値は、マイナス数値を参考までに表示しています。
各比率の説明
(1)実質赤字比率
一般会計、住宅新築資金等貸付事業特別会計、バス事業特別会計を対象とした実質赤字(歳出に対する歳入不足額)を標準財政規模(※1)と比較することで財政運営悪化の深刻度を示すものです。
令和6年度は、実質収支額が289,803千円の黒字であることから、比率は「―」表示となりました。
(2)連結実質赤字比率
一般会計、特別会計と公営企業会計の全会計を対象とした実質赤字(歳出に対する歳入不足額)を標準財政規模(※1)と比較することで財政運営悪化の深刻度を示すものです。
令和6年度は、実質収支額が611,848千円の黒字であることから、比率は「―」表示となりました。
(3)実質公債費比率
一般会計等の地方債の元利償還額、公営企業債の償還や一部事務組合の施設整備に係る地方債の償還のうち一般会計が負担する額を加えた実質的な公債費を標準財政規模(※1)と比較することで、資金繰りの危険度を示すものです。
令和6年度の実質公債費率は6.2%で、前年度より0.3ポイント増加(悪化)しました。
上記の比率は3か年の平均値で算定されますが、令和6年度の単年度比率は5.3%となっており、前年度に比べて1.8ポイント減少(改善)しています。
これは、平成22・23年度に借入れた過疎対策事業債や平成15年度に借入れた臨時財政対策債の元利償還が終了したことなどが要因です。
今後は、小中学校の更新事業や放課後児童クラブ建設事業などの大型事業の財源として地方債の借入を予定しているため、実質公債費比率の数値は増加が見込まれます。
(4)将来負担比率
地方債(借金)や将来支払っていく可能性のある負担等の現時点での残高の程度を指標化し、将来に財政を圧迫する可能性が高いかどうかを示すものです。
令和6年度の比率については、将来負担額(地方債現在高や退職手当支給予定額等)12,919,168千円から充当可能基金(貯金)6,044,946千円、充当可能特定財源(特定の借金に充てる財源(住宅使用料等))1,354,284千円、地方債に対する交付税算入見込額7,712,138千円を控除した額を、標準財政規模(※1)を基礎とした額と比較するもので、前年度に対して25.8ポイントの増(悪化)の-67.5%となり、比率は「―」表示となりました。
前年度より数値が大幅に増加した主な理由は、小中学校の更新事業や公営住宅建替等の大型事業の財源として、地方債を借り入れたことにより、地方債現在高が増加したことによるものです。
(5)資金不足比率
公営企業の資金不足を事業規模である料金収入の規模と比較して指標化し、経営状況の深刻度を示すものです。
この指標でいう水道事業会計の資金不足の額は、連結実質赤字比率に用いる資金不足額と同額となっており、当年度は159,987千円の剰余金が生じているため、資金不足比率は「―」表示となりました。
用語解説
※1 標準財政規模:町が通常の水準で行政サービスを提供するために必要とされる、
経常的一般財源の規模を示すもの(標準税収入や普通交付税等)
(令和6年度の標準財政規模は3,717,536千円)