花見岩と月斗の句碑

2012年1月25日

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 月斗の句碑

 


 

花見岩は別所駐車場の南にある小さな丘で、全体が岩でできていますが長い間に表面にはかなりの土ができて、木や草が生長しています。小道を20メートルも登るともう頂上で、展望のよい所です。南方は旧彦山の町並み(坊)が目の下に開けて一望におさめることができます。サクラの季節には町全体が花のなかに埋まっているように見えます。四囲の展望の素晴らしさとともに「花見岩」の名前がピッタリです。サクラが過ぎた田植え・青田の季節もよいものです。
 江戸時代までは「三千の坊」があって栄えていたという英彦山も、明治になっての神仏分離令で、お山は仏教を捨てて神道をとり、山伏たちの姿もきえて、全山十谷の坊屋もだんだんとなくなり、その跡は田畑や林地となってしまいました。
 月斗の碑は岩盤の上に建っています。台座とも3メートルもあります。「三千の坊のあとなる田植哉 月斗」。
 青木月斗は関西俳壇の重鎮で大坂埋まれ、「ホトトギス」から出発、「車百合」「同人」を主宰。昭和12(1937)年に「同人」九州俳句大会が英彦山修道館で催されましたが、そのとき詠まれた、「彦山やがらがらの音も梅雨じめり」の句もあります。
 ちなみに、佐賀県の名護屋城跡に建つ、月斗の「太閤が睨みし海の霞哉」。の句碑も有名です。

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