広報そえだ町長室(広報そえだ 令和3年3月号掲載)
添田町第6次総合計画の策定にあたり、10年間の人口の推移を5歳区分で見てみた。
施策遂行を客観的に見てどうなのかと人口の推移に着目したものである。全体の人口数は減少している。
これは紛れもない事実である。しかし、各年齢層に焦点を当て見てみると施策の効果もあるのではと感じたところである。
15歳から19歳に年ごとに若干の増減がみられる。これは、企業誘致の成果であろう。
「めんべい」の添田町工場の誘致による若い高卒後のソフトボール社員の増加である。
企業の誘致の有効性を示しているとの認識を新たにしたところである。
40歳から44歳、45歳から49歳の増減も見逃せない。
若者定住施策での若者定住住宅施策が功を奏したのかとも感じる。
65歳以上も増加している。
その中では65歳から74歳までと、75歳以上の増加は分けて詳細に見る必要があると感じている。
65歳から74歳までの増加は、Uターンでのふるさと回帰等が見て取れる。
75歳以上は一律には言えないが、年を増すごとの増加は、老健施設等への入所などではと分析するところである。
このような状況を見るにつけ、人口の増加は施策とリンクしているが、減少のスピードが勝っていることは否めない。
死亡者数と出生者数の関係である。
死亡者数が出生者数を上回っているためかなり減少しているのも現実である。
添田町第5次総合計画で掲げた、「豊かな自然と歴史のこころがつくる活力のあるまち~まちはひと ひとはまち 連携と協働でつくる自立のまち~」づくりを行ってきた。
これまでのまちづくりから見えてくる更なる課題に対応するため、添田町第6次総合計画を策定した。
「いつまでも健康で住み続けられる・住みたくなるまち」を目標と定めている。
当然、町に住んでいる皆さんが主人公である。
その中で、人口増加を後押しする一つのヒントがあると感じた。
それは、65歳から74歳までの増加である。
UターンそしてJ・Ⅰターンなのかも知れないが、コロナ禍の影響もあるのか、自然豊かな生まれ育った「まち」へ、その近くへとの回帰と言う現象なのかもしれない。
若者の回帰志向と併せ、人口増にはこれらの方々への支援が一つの鍵になるのではと思っている。
空き家の活用もあるが、三世帯同居などを誘発する支援策も考え、情報発信をしていきたい。
半農半Xという取り組みも出てきた
「いつまでも健康で住み続けられる・住みたくなるまち」の具体的対応を考えていかなければと思っている。
皆さんと共に行動することが重要である。高齢化が進み、これまで手を挙げて、まちづくりに参加していただいていた人が減ってきた。
地域で何かやらなければと思っている方も多くいると感じている。
皆さん一緒に「この指止まれ」としていきたい。
それが、添田町第6次総合計画に示す「他人事」から「自分事へ」である。
行政、住民がこの輪の中に入り皆で取り組む。
そのためには、地域の様々な主体(人)での集まりを、町が少しお手伝いし作り上げる。
それがまちづくりであり、活性化の実効性が確保できる。
今からでも遅くありません。
皆さんと共に頑張りましょう。
「まちづくり」を「他人事」から「自分事へ」、あなたと町との協働です。